さて、前回の『転生悪女の黒歴史・死亡フラグ42』はなかなかショックな内容でしたが、今回はどうなったのか。
死亡フラグ43の表紙に書かれたサブタイトルにも注目いただきたい。
初めに黒歴史があった。 黒歴史は少女と共にあった。 黒歴史は少女であった。
表紙の絵は現代人コノハがイアナのコスプレしているようなギャグっぽいのですが、内容は……コメディ! と、シリアスが良い具合に馴染んでました。
表紙の全体を見たい方はぜひ本誌で確認してみてください。
はい、ということでLaLa8月号の『転生悪女の黒歴史~死亡フラグ43』、今回もやっていきましょう。
前回のお話は死亡フラグ42より、他の話数の感想を見たい方は感想一覧からどうぞ。
現実から逃れ、現代の夢を見るイアナ
まずは『イアナが姿を消した』その後、どうなったのか、から。
そうそうっそこが気になってたんだよ。
どうなったんだ?
どうやら忍び軍団によってかくまわれ、そして同じくシノビたちによって拉致られたヤトリの治療を受けていたようです。
ですが、大分ヤトリの顔の描き方変わっている感じがします。誰? と思ってしまった。
包帯だらけの痛々しいイアナ。……地味に隣でイアナ猫? もいることに今ようやく気付きましたが。
どんな時もいるな、こいつ(猫)…。
でもたしかにヤトリって、この漫画の中ではまだ線が太目のキャラだった気が。
それはさておき、目覚めないイアナ。重傷というのもあるのですが、何よりももう『現実』を見たくないと閉じこもっているのが原因だと、ヤトリは言います。
夢の中で過ごす、温かい時
現代人コノハはそれが夢であることを理解しながら、学生時の頃の夢を見続けます。好きな作品を読んで、家族と一緒にご飯を食べて。……家族と過ごす時間が、こんなにも温かいものだったかと、改めて思うのです。
そしてある日、学校の授業中に現代人コノハ(現在はイアナ)はコノハ(自分が生み出したキャラクター)の物語を読んでいました。夢の中でも読めるのね、なんて思いながら。
「ねぇねぇ、その続きはどうなるの?」
そんな時に、一人の男子生徒に物語を覗き込まれてしまいます。ぎゃーと思う現代人コノハでしたが、
「物語を作るって難しいよね。どうやったら皆幸せになるんだろうね」
そんな意味深なことを呟かれるのですが、振り返ると彼はいないのです。
で、なんですけど。この男子生徒、顔は描かれないものの現代人コノハとの遠慮ないやり取りが、イザークを思わせます。
い、イザークぅぅぅぅっ
現代人コノハに「めっちゃ汚い字」とか言ってのける男性キャラクターがイザークしか思い至らないんですよね。……まだ出ていない、他の誰かかもしれませんが。
でもそのことが引っかかる現代人コノハ。好きな曲を聞いて盛り上がりながらも、そのことが気になって「全部ノートに書いてあるのかな」と自分が描いた黒歴史をチラ見するのですが……怖くて読むことが出来ません。
そのまま安穏と過ごしている現代人コノハに、彼女の母親が彼女にとって一番つつかれたくない部分を指摘します。
見ないふりをしていた現代人コノハはどうしてそんなことを言うのかと叫び、その心の叫びは現実にも影響。容体が悪化します。
でも全部全部吐き出して、最期は母親が頭を撫でてくれて……そして夢の中で母と一緒に寝ることになるのです。
現代人コノハの母親はマグノリア姉妹と似ている?
今回はこの母親が話のキーだと感じています。
というのも、今まではっきり描写されなかった母の顔がハッキリと描かれたのです。そして、なんとなくイアナとコノハのしまいに似ている気がしました。
なんつーか、母親普通に美人じゃねえか?
髪の毛の癖の感じとかは完全に2人の雰囲気醸し出してます。マグノリア夫人のモデルが母親であったのか。それともいつの間にか夢の中の母親の姿がマグノリア夫人と入れ替わったのか。
入れ替わるって?
マグノリア夫人は予言を受けられるような人物っぽいですからね。そして娘たちを守ろうとしていた、という描写があるのでイアナの夢の中に出てイアナを守ろうとした可能性はあるかなと。
現代人コノハにとっては母親じゃなくても、イアナにとっては母なので違和感なく受け入れられた、とか。いつの間にか旧イアナと現イアナの記憶が一つに混ざって夢として現れたのかもしれません。
ちょっと気になる一コマもありますしね。母親の顔アップの。
何はともあれ、母との会話でイアナは現実へ戻ろうと、そう決意するのです。
思い出したからです。
封印していた黒歴史。もう見たくないと奥へとしまい込んだ。でも捨てることはなかった。なぜならそこには
この一コマ、いいですよねぇ。
イアナを思う、コノハとソル
一方でコノハは聖女としての力に目覚めたものの、不安定なようです。
そして教皇はコノハが聖者として旅に出ることでマグノリア家への咎を不問に処す。しかし必ずイアナを捕まえろ、生死は問わない、と言ったのでした。
コノハはその要請を引き受けて旅に出ることにします。ソルにも同行を頼むのです。
ソルは苦悩していました。一生の主だと決めた人との最後のやり取り。自分を殺せと言った主。でも、それでも殺せないと言ったソル。
ソルはコノハに「しかしこの旅は」と躊躇します。コノハに悪女を捕まえさせるのが目的だ、と。
コノハは分かっていて、それでもイアナを連れ戻すためには要請を受けるしかないという。
えっ?
な、なんかコノハが怖えんだがっ?
目の伏せ具合や、光の無さ。背景が黒いこと。そしてセリフ。
今まで脳内花畑かと思っていたコノハが本性(?)を現し始めたかもしれませんね。外伝のコノ太を彷彿とさせますが、より圧を感じます。
ようやく、コノハの謎が分かりそうですね。いやぁ、良いですね! 楽しみです。
イアナの母親の慈愛に満ちた顔とは全く異なるコノハのこの顔。
改めて疑問に感じます。コノハって、なんなんだろう?
作者はコノハのために一つの世界(物語)を描いた。だからコノハは皆に愛され続ける。
そしてそんなコノハとの対象のために死ぬ運命となったイアナ。でもコノハは、そんなイアナを誰よりも愛しているという。
物語が佳境に入っている気がします。
でも、もう少し時間が経たないと次の恋をイアナがしようと思わないだろうし、本来の物語でコノハに落ちるイケメンたちもまだ出て来てませんからね。
まだまだ、私たちを楽しませてくれそうです。
まとめ
今回の一番の見所は『母親』とのやり取り。
気になるのはコノハのセリフ。
次点でヤトリの顔つき変化問題でしょうか。
そ、そこにはあまり触れてやるなよ。
絵柄は変化していくものなんだから
そうですね。まあ、私はヤトリも好きなので久々のヤトリで良かったです。次回はもっといつもの調子でイアナとイチャイチャして欲しい。
ということでした。
今回もシリアスが続いていますが、希望へと続くと感じさせる話でしたので、悲運展開が苦手な方も安心してお読みいただけるかと思います。
詳細部分は、ぜひ本編を読んで感動してください。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!
イザークとのことはまだ、悲しいけど。
また、次回会おうな!
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