医者が教える「食事術」――最強の教科書②

料理ダイエット
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ということで後編です! 初めての前後編ですが、これも一つの試みと言うことで一つ。

前回の記事はこちらから

前編

紹介させていただいている書籍はこちら

医者が教える食事術 最強の教科書 20万人を診てわかった医学的に正しい食べ方68 [ 牧田 善二 ]

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いよいよ実践編と言う事で食事術の内容に触れていきたいと思います。

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医者が教える「食事術」――最強の教科書

食事
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食事術

まず基本の考え方として、食事を抜くと空腹でドカンと食べてしまって血糖値を一気に上げてしまうから食事は抜かずに食べておくべきだ

というのが著者の考えです。血糖値! 一貫してます。

ちなみに血糖値は上がったり下がったりするのが普通です。問題は急激に上がること。急激に上がると急に下がってしまうのです。

急激に下がると人間は不愉快な感覚になっていらついたり、頭が痛くなったり、眠くなったりしてしまうのですね。ひどい場合は気を失ってしまうことも……。

血糖値が上がると頭がさえてやる気に溢れるのはたしかだそうですが、すぐに効果は切れて不快な気分になる。それゆえにもっと糖分を欲してしまうようになってしまう。なにせすぐにやる気が下がってしまうのですから、先ほどまでの高揚感を求めてしまうわけです。

糖質中毒です。

なので著者は朝ごはんは食べることを推奨しています。一日二食のオートファジーとは反対ですね。

とはいえ、なんでも食べたらいいわけではありません。食べ物によっては血糖値が急上昇してしまうものもあります。

ごはん、パン、麺類などの糖質が食べたい場合は朝食でとる

それもすぐに食べるのではなく、サラダやヨーグルト、具だくさんの味噌汁などの後に摂取することで急激な血糖値の上昇を抑えることができます

あと脂質と一緒に摂りましょう。著者はバージンオリーブオイルが良い、とおっしゃってます。カロリーが高そうですが、実はカロリーと太るのは別問題。むしろ脂質と一緒に糖質を摂取した方が痩せるそうです。

実際のデータでパンだけで食べた場合とバターやオリーブオイルを塗って食べた時、パンのみが血糖値の上昇率が最も高くなっています。

とはいえどんな脂質でもいいわけではなく、オリーブオイルが一番いいと進められています。もしくは上質なバター。マーガリンは有害な物質が含まれているので避けましょう。

果物は太る

朝に果物を食べる方も多いと思いますが、果物には「果糖」が含まれており、この果糖は中性脂肪へと貯えられてしまう太る原因の一つです。

特に日本の果物は甘くておいしいと海外からも評判……ということはそれだけ糖分が高い。食物繊維やビタミンが摂れるのは確かに良いことでも、糖の取りすぎはやはりよくありません。果糖だからOK! という事でもありません。人間の体はブドウ糖から消費し、果糖は100%貯蓄に回ります。むしろ果糖だからこそ太るのです。なので、食べたいならば朝食時に少しだけが◎。

それもリンゴなら皮ごと。ミカンも袋ごと食べるなど、食物繊維もしっかり摂れる食べ方をしましょう。

ジュースにすると折角の食物繊維がとれなくなりますし、果物をたくさん使うのでそれだけ果糖が多くなります。時間をかけてジュースにしても良いことはない、と著者は「ジュースは飲むな(野菜ジュース含む)」を繰り返し言われています。

実として食べるなら一つで満足したものを、ジュースにすることで何個もの果物の果糖を摂ることになってしまうからです。

果物を食べたいならそのままで、一度にたくさん食べるのはやめておいた方が良さそうです。

卵は積極的に食べよう。ただし、加工肉は避けよう。

コレステロールが高いから卵は食べてはいけない。

コレステロールを下げようとしている方はそう思っているのではないでしょうか。

ですが食べ物から得るコレステロールはあまりなく、コレステロールを生み出すのは肝臓。

卵は良たんぱく質なので食べましょう。とはいえたしかに食べ物から摂取してしまうコレステロールがあるのも事実。コレステロール値が気になる方は毎日ではなく2日に一個程度に抑えること。

食べてはいけない、ではないのが嬉しいですね。卵はいろいろな料理に使われますし。

ただし、ハムやベーコンには注意

なぜならば着色料や防腐剤などの添加物がたくさん使われているからです。

もちろん使われていない無添加のものなら良いでしょうが、WHOが警鐘を鳴らしている食べ物になります。世界的にも規制が厳しくなっているそうですが、なぜか日本で規制がかからないのは企業を守るためなのか……は、定かではありませんが体に良い食べ物であるとは言えない。

朝食でも、お弁当のおかずとしても手軽で便利ですが、自分や家族を守るために成分は確認すべきですね。

食事の回数は多い方が良い。ただし、満腹にはなるな

著者は一日三食どころか五食でもいい、と言っています。これもオートファジーの考え方、16時間の空腹状態にする、とは真逆です。

ええっ!

そんなに食べたら絶対に太るじゃん!

と思ってしまいますが、これも血糖値のことを考慮してのことです。

血糖値は食事をするとどうしても上がります。それは仕方のないことです。食事はしないといけないことですからね。

そしてその食事を、一度にたくさん摂ったらどうなるでしょう。

当然ながら一気に血糖値が上昇します。血糖値が上がることで一時的にハイになって頭がさえるような心地よい感覚になりますが、その時間は長く続かず。今度はがくんっと血糖値が下がります。

結構血の急激な上昇と下降は体に大きな負担を与え、時には命の危機にもなります。そこまでいかなくても、眠くなって集中力が落ちます。

それを避けるためにはどうするべきか。

一度にたくさん食事をとってしまう状況とは……それが好きな食べ物であった時、とも考えられますが、一番はやはり「空腹状態」だからではないでしょうか。

なので完全に空腹になる状態を避け、回数は多いけれど一日の摂取量は同じにする、と。オートファジーの「腸を休める」という話も納得できましたが、これもまた納得できる話ですね。

とはいえ、間食に甘いお菓子を食べるのはダメです。

お腹がすいたらナッツを食べることをこの本は推奨しています。

え?

オートファジーと結局同じこと言ってるじゃん。

面白いですよね。真逆の考え方かと思えば、間にナッツを食べてもいいというのは一緒。

でもこれはナッツを食べることを食事と捉えるかどうかの違いでしょう。

注意したいのは、「満腹にはならないこと」です

完全に空腹になるとドカ食いしてしまうのでダメ。でも満腹もダメ。

これは長寿の方たちを調べたデータからのお話で、常に満腹の人よりも腹八分目で済ませている方の方が長生きの傾向があると分かっているためです。

そしてサルを使った実験で30%の飢餓感を持っていたら長寿遺伝子が働いて長寿になる、という研究結果もあるんだとか。

著者はそのデータから腹七分目を推奨しています。

痩せるだけでなく、健康的に生きるためにもやはり意識したいですね。私の目的は健康体になるためで、そのためのダイエットですから。

海藻、キノコ、野菜、豆をしっかり食べる、ゆっくりと噛んで早食いしない

海藻やキノコは食物繊維やビタミン、ミネラルが豊富であるのに糖質がほとんど含まれていないのです。

さらに腸内環境を整えてくれるので積極的に摂りたい食べ物です。

健康に良さそうな食べ物だとは思ってましたが、改めてお医者様にそう言われると「そうか! すぐ食べよう」と単純に思ってしまいますね(笑)。

あとはやはり野菜もそうですが、イモを始めとした根菜類、トマトなど甘いものには糖質が含まれているので葉物野菜をしっかりと食べる。

豆類は植物性のたんぱく質を摂ることができます。特に大豆(食品)を筆者はおすすめしてます。

糖質の代わりにたんぱく質は摂らないといけませんが、動物性ばかりもあまりよくはない。そのバランスをしっかりするためにも大豆は食べていきたいですね。

そして食事において大事なのは粗食すること。できれば生野菜など硬いものを食べたいところです。

噛むことによって満腹中枢が満たされますし、噛むことで唾液に含まれる消化酵素としっかり混ざります。

これはすぐに実行できることなので私もやっております。一口30回。30分かけて食事を終えるのが理想。

そこまではできてませんが、しっかりと噛むことでより食事の美味しさを感じ取れました。白ご飯はこんなにも甘かったのだ、と目からうろこです。

糖質制限しろ、あれは有害だから食べるなー。

そればかりだとしんどくなってしまいますが、ゆっくり食べて味わう。それはとても幸せなことなんだと気づけました。

なので「糖質制限をしてるんだ」と思うのではなく、「よりおいしくて健康なものを幸せに味わってるんだ」と思ってやってみるのをお勧めします。とくに目を瞑って噛むことに集中すると食材本来の味が分かります。

幸せな食事をしていきましょう。

食べる順番

朝食でもそうでしたが、いきなり炭水化物に行くのは厳禁です。それは一気に血糖値を上げてしまうからです。

まずは野菜(葉物類)や具だくさんの味噌汁、次にたんぱく質。そして最後に炭水化物です。

こうすることで血糖値が急上昇するのを防げ、急下降もしない。なので食後に眠くなることもない、ということです。

血糖値が急上昇した時の何でもできそうな頭が冴えた状態には入れませんが、その分集中力が長く続くので仕事の効率も良くなりますし、何よりも食後のだるさからは解放です。

実感するのは、食後の時間が長く感じられるようになった、ということでしょうか。今までは眠くてだるくてぼけーっとしていたら、

はっ!

ええっ? もうこんな時間っ?

ということがありましたが、それがなくなりました。

今までだらだらと時間を過ごしていたため、時間が長く感じることが逆に辛いところもありますが、仕事をしながら副業のネタを考える事もできるようになってきたので、今は助かってます。

なので食べる順番としっかり噛んで食べる、を私は皆さんにお勧めしたいです。お金もかかりませんから。

最期に注意。

ランチに単品は避けましょう。

丼物、パスタなどだけを食べるとなると、この順番が行えないのでできれば定食。それか別で野菜サラダやみそ汁などを頼みましょう。

水を2リットル飲む。ジュースはスポーツドリンクや野菜ジュースもダメ。

痩せるためには水を飲むことも大事。2リットルって結構な量ですが、一度にではなくて小まめにとるようにしてください。

しかし水分を補給しようとジュースは厳禁です。スポーツドリンクや野菜ジュースなど、体に良さそうなものもダメです。あれは糖質の塊です。

最初私は水だけでは脱水になるのではと心配しましたが、小まめに小まめに水を飲んでいると全然大丈夫でした。

むしろ今まで感じていた頭痛や吐き気などの不快感は脱水ではなくて低血糖状態になっていたのでは、と疑っているほどです。

これから暑くなるので、なおさら水分補給を意識していかないといけませんね。

食後すぐに運動しよう

食後すぐに体を動かすことで、血糖値が上がりにくくなります。

今までは食べた後は休んだ方が良いのが常識でしたが、今日からその常識を塗り替える必要がありそうです。

でも食べてすぐ動いたらしんどいじゃん!

しんどくなるほど満腹になってはいけません。腹八分目……いえ、七分目がおすすめ。

オリーブオイルは最強の油。新鮮なものを摂取しよう。

油は体に悪いものも多いのですが、その中でもバージンオリーブオイルは体に良いもの。積極的に料理に使って摂取したいところ。

そして古くなった脂は有害ですので、なるべく早く使い切りましょう。

お酒は体に悪くない――中でもワインがおすすめ

お酒は古くから人間と共にあるもの。そして長寿の方が多い村でもよく飲まれていることが多いそうです。

とはいえ、全部のお酒が良いわけではありません。

ビールや日本酒は糖質が多いので太る要素となってしまいます。ワインやウイスキー、焼酎など……特に赤ワインはポリフェノールが豊富で抗酸化作用があり、白ワイン(辛口)には痩せる効果が確認されています。

もちろん、お酒に弱くて体調崩してしまう方は無理して飲むのは止めましょう。

でも飲めるならば、適量を飲んで健康に生かしてみてはいかがでしょう。私もさっそく白ワイン買ってきて飲んでます。

酸化防止剤無添加のものを選びました。おいしいです。

が、アルコール濃度高いので量には本当に注意してくださいね。

夜はおかず中心で、寝る4時間前に食べ、寝る前スイーツは×

あとは寝るだけの夕食では糖質をさらに押さえておきましょう。食事配分は朝昼夕で3:5:2が理想。

寝る4時間前というのは、しっかりと消化してから寝ることで朝の消化不良を避けるためです。あとは動かないことで太りやすくなるのも防げます。

そして当然ながら、寝る前のスイーツは厳禁です。

最期に

いろいろと本の内容をまとめて書いてみましたが、気にしないといけないことが多いなぁと思いました。

ですが何事も手軽にできる、ということはないのだなとも痛感……簡単にお金持ちにはなれないのと同じですね。

本当に健康になりたいならば、しっかりと調べて学び、実践していかなくては。

一気にすべてを変えるのは難しい。でも簡単にできることもあったと思いますので、一緒に少しずつ健康体を手に入れていきましょう。

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