さて、それでは前回(【RPGツクールMV】初心者による初心者のためのゲーム制作講座02【仕掛けとゴール編①】)の続きをやっていきましょう!
おうよ!
待ってたぜー!
記事内で使っているゲーム製作ツール
※注
私がWindowsユーザーでMacを触ったことがないため、Windowsでの操作を前提に記事を書いております。ショートカットなどは異なりますのでご了承ください。
30日間の無料体験版は RPGツクールMVの公式サイト よりDLしてください。
【ゲーム制作】初心者によるゲーム制作初心者のためのゲーム制作講座01【仕掛けとゴール編②】
前回 (ゲーム制作講座02-①】) では、マップを少しだけいじり、出口を作りました。そして出口の上にキャラを動かすと文字が表示され、音楽が鳴って、タイトル画面に戻る。
物語も何もありませんが、一応ゲームとして終わりを作りました。
そうだぜ?
いきなり終わっちまったから、ゲームっぽくないぜ。
そうですね。これをプレイしてください、と公開しても誰もしてくれませんし、してくれたとしても
何なんだ、このゲームはっ!
時間の無駄すぎる!
と、怒られてしまうかもしれません。
もうすこしゲームの要素を付け加えていきましょう。
ゴールするための仕掛けを作る――宝箱を設置しよう!
宝箱設置、という仕掛け……えっと。
つまりはそういうイベントを作るってことか?
そうです。RPGツクールでマップ移動、アイテムをゲット、音を鳴らすなどの仕掛けのことをイベントと言います。
宝箱の設置もイベントの一つです。
そしてRPGツクールMVにはなんともありがたいことに、宝箱設置がとても簡単にできる必殺技が用意されています。
必殺技、だと?(ごくり)
その名も……「 イベントの簡単作成 」です!
この時、ちゃんとモードがイベントモードになっているか確認してくださいね(左上の赤い四角。ゲームと書かれた↓)。
マップの上で右クリック→イベントの簡易作成→宝箱を選択するか、Ctrl+3を押してください。
宝箱の中身の選択画面が出てきます。
今回は武器から斧を選択し、OKを押します。すると、
たたたっ宝箱が……できたぞ!
おめでとうございます!
テストプレイして確認してみてください。
ちゃんと宝箱が存在しますし、実際に開けてみるともう音付きですし、宝箱が開いたら空いた画像に切り替わりますし、アイテムも手に入っているはずです。
おうおうっなんでえっ!
こんな簡単なら、ゲームもあっという間にできそうだな。
これ、昔は全部自分で設定しないといけなかったのですが、今はツクールの方で用意してくださっているのでとっても便利です。
使いこなせたらあっという間に完成……は難しいと思いますが、ショートカットは覚えておくと時間短縮になると思います。
どうしてこんな処理ができるのか、簡単に解説しておきますね。
宝箱の中にはとても重要な要素がたくさんありますから、理解しておくことで応用が利きますよ。
とりあえず一度だけゲーム完成させたいんだ、という方は飛ばしていただいて構いません。
宝箱のイベントに興味ない方は>> 宝箱を開けてアイテムゲットしたらゴールできるようにするへ
宝箱のイベントを理解しよう!①
1の名前は数字が入っていると思います。特に変えなくてもいいのはいいですが、分かりやすいように変えておくのが無難です。
2の部分を見ていただくと、何やらタブが2つあります。これが超重要です。また後程詳しく説明します。
3の画像。ダブルクリックすると宝箱がたくさん並んでいる画像が出てくると思いますが、選択されている(白い四角で囲まれている)箇所の縦4つを見てください。
一番上が閉まっている宝箱。↓に行くにつれて段々と開いていくのが分かりますね。パラパラ漫画と同じで、これらを順番に切り替えていくことで宝箱が開いているように見せることができるわけです。
もちろん表示の順番を間違えたり、切り替える秒数次第では違和感があるものになるので要注意です。
4のオプション。向き固定にチェックが入っております。これはなぜかというと、宝箱の画像をマップ上に置くだけではキャラクターなのか物なのか、ゲームツールは判断できないからです。
宝箱は宝箱だろ?
人であるキャラクターと全然違うのに?
私たちには明らかにこっちはキャラクター(人物)でこっちは物だと分かりますが、機械はそうではないんですね。
なのでもしも向き固定されていないと、宝箱を調べると宝箱がプレイヤーの方に向きます。おかしいですよね。勝手に自分の方を向く宝箱……ホラーです。
まあ実際には他の向きの画像が用意されてないので向くことはないですけども。
もちろん、頑固にプレイヤーの方を向かない登場人物に使うこともできますので、向きの固定のオンオフについては理解しておきましょう。
※今回スクショで印つけてませんが、プライオリティやトリガーの設定もちゃんとしておかないとエラーの原因なので要チェックです。
それらを踏まえたうえで5の実行内容を見ていきます。
まずはSE(効果音)。宝箱の音が鳴ります。好きな音に変更しても構いません。
続いて移動ルートの設定。これはイベントコマンドの2タブ、移動の項目にあります。
移動ルートにて「このイベント」つまりは宝箱の向きの固定が一度OFFにされた上で、ウェイト3を挟みながら左右に向いています。
3と4で説明したことを思い出してください。
宝箱の画像は上から下に向かうと段々と開いているものになります。そして登場人物だろうと宝箱だろうと、画像のどこにどんな役割が当てられているかは同じです。
つまり一番上は正面。2段目は左向。3段目は右向。4段目は後向。いくら見た目上、宝箱が少しずつ開いている画像であっても、2段目のものは左向だとツールは判断します。
移動ルートにある向きの変更は、徐々に宝箱が開いている様を、ウェイトを少し挟みつつ表現しているわけですね。
た、宝箱が開くところの表現だけど
そんなに複雑だったのか。
それだけじゃなく、その後に続くセルフスイッチの操作:A=ONがまた大切です。セルフスイッチAをONにしますよ、という意味です。
セルフ、すい……おん?
このスイッチというのが使えないとゲームはできないと言っても過言ではありません。
ただ理解は少しずつでいいので、今回は『Q:今この宝箱開けた?(セルフスイッチの操作)』:『A:開けたよ(A=ON)』という感じに思っててください。
誰と誰が会話しているんだよとか、そんなことは置いておきましょう。
そしてここでようやくスクショの2に戻ります。2のタブを押してみてください。
宝箱のイベントを理解しよう!②
1 のところ、セルフスイッチとありAが選択されてますね。
この1がある項目は出現条件。この宝箱というイベントの2ページ目はどういう条件で現れるかを意味しています。
今回は「セルフスイッチAがONになっていたら、このページを使ってね。これより下(数字が小さいページ)は無視してちょ」という意味です。
つまり、AがONじゃなかったら1ぺージ目を使うってことか?
正解です!
RPGツクールはイベントのページを上から読み込んでいきます。今現在の条件に合うページが来たら、それ以下は読みませんし、条件に合うページにいくまで上(数字が大きいページ)のは無視します。
宝箱の例で言うと、まだ一度も調べておらず宝箱が開いていない(=セルフスイッチAがOFF)ならば、1ページ目の内容が処理されて宝箱が開くモーションが効果音と共に再生され、スイッチがONになるので2ページ目の処理へと移行。
閉じられていた画像から開ききった宝箱(2の画像)へと変わる、ということです。
3で向きも固定されているので開いた状態で触れても宝箱は動きません。
4は特に変わってませんし、2ページ目は実行内容が空っぽなので何も起きませんが、文章の表示で「宝箱は空っぽだ」と表示させてもいいでしょう。ここはお好みです。
私はなんとなく、「空っぽだ」と表示させる方が好みなので後でいれました。
応用すれば開いたと見せかけて(一度開いたうえで)すぐに閉まる、なんてこともできます。
宝箱を設置する際は簡単作成で作ればいいのですが、今後もずっとツクールでゲーム作るぜ! という方は一度全部自分でやってみるのをおすすめします。
理解できるようになると、他の方のゲームプレイした時にどういう処理しているのか想像できるようになって、違う楽しみ方が出来ますよ。
【条件分岐①】宝箱を開けてアイテムゲット『したら』ゴールできるようにする
これまたとても大切な『条件分岐』を使ってゲームっぽくしていきます。
というのも今の状態では『斧を持っていても、持ってなくても』脱出できてしまいます。今回のゲームは『失った斧を取り戻して脱出する』なので、斧を取り戻せていない時には脱出できないようにしましょう。
前回の記事(ゲーム制作講座02【仕掛けとゴール編①】)で作った出口イベントを開きます。
今は1ページ目しかありませんよね。このイベントページをコピーします。イベントの名前の段を右にいくと、EVページ作成・EVページコピーとあるはずです。今回はコピーを選択。すると隣のEVページ貼りつけが選べるようになると思うのでそこを押してください。
ページが2に増えたと思います。
ページ2になっていることを確認の上、出現条件のスイッチにチェック。ここで注意なのは「セルフスイッチ」ではなく「スイッチ」であることです。
説明すると長くなるので、これはまた追々……そういうものだと思ってください。
お、おう。
セルフじゃなくてただのスイッチの方だな。
2個あるけどどっちでもいいんだよな?
どちらでも構いません。
0001というのが出てきたはずですが、それを押すとスイッチの選択が出てきたら0001に分かりやすい名前をつけましょう。
最大数の変更でもっと増やせますが、今回は不要です。矢印の通りに選択し、名前を分かりやすく「斧を持っている」にして適用・OKを押します。
続いて1ページ目に戻って↓スクショ↓の様にしてください。
ページは1ページ目。出現条件はどこにもチェック無。プライオリティは通常キャラの下でトリガーはプレイヤーから接触。
変更していなければ1から3はそのままで大丈夫です。
付け加えて欲しいのは4の文章の表示と、忘れてならないのは移動ルートの設定。移動ルートはなくても構いませんが、あった方が親切ですしゲームの流れとしても自然です。
なるほど。
上に戻したいから横に木を置いて通れなくしたのか。
そういうことです。
これもお好みではあるのですが、私はそうしたい派です。
テストプレイしていただくと、何度出口に行っても斧を手に入れてこいと言われて戻されるようになっているはずです。
おかしいぜっ?
斧を持っているのに戻されちまう!
バグだ! ツール制作者を呼んで来い!
親方落ち着いて。バクでもなんでもなく、まだこの一連のイベントが完成していないだけです。
宝箱のイベントをもう一度開いてください。
【条件分岐②】 斧を持っているかの判定
1ページ目の実行内容『武器の増減:斧+1』もしくは『文章の表示』、一番最後の空白部分、どれでもいいのでその上をダブルクリック、もしくはエンターを押して新規のイベントコマンドを出します。
ページ1枚目の「ゲーム進行」項目にある「スイッチの操作」を押します。
するとスイッチ単独・0001 斧を持っている・操作ONが選ばれた状態になっているはずです。なっていなければ選んでください。
そしてOKを押して窓を閉じてください。
では、テストプレイしてみましょう!
んっと……おおっ!
宝箱開けてない状態だと外に出られなくて、
宝箱開けたら出られるようになったぞ!
おめでとうございます! やりましたね!
今回は宝箱イベントに近い形で条件分岐させましたが、他にも色んなやり方があります。
でもこの方法が分かっていれば簡単なゲームなら作れると思います。慣れて理解できるようになりましょう。
もっと効率の良いやり方もあると思いますが、私も初心者なのでご了承ください。
ということで今回はここまでとします。
プレイヤーが出来て、宝箱が出来て、簡易的にエンディングに到達できるようになりました。
でも今のままじゃ、簡単すぎるぜ。
そうですね。なので、次回は『宝箱を開けるための仕掛け』を作って行きましょう! お楽しみに!
それは楽しみだな!
みんなも、またその時に会おうな! じゃあな!
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