熱があるわけではないけどなんとなくだるいなぁ。いくら寝ても疲れが取れない。朝はしんどいけど夕方は元気になる。何もする気が起きない。
などなど、単純な身体的な不調だけでなく、心の疲れからくる不調を感じる方は多いかと思います。
今私は心理カウンセラーの資格を取るために勉強しておりますが、そこで学んだカウンセリングについての知識をまとめてみます。
- カウンセリング受けようか悩んでいるけど、怖い。
- どういう人のところに相談すればいいのか分からない。
- 一度相談したら絶対その人のところでカウンセリング受けないといけないんじゃ……。
そうだなぁ。
カウンセリングってよく聞くけど、どういうものかは知らねーなぁ。
なので今回は「カウンセリングってどういうものなの?」をお話しさせていただき、カウンセリングについて不安を抱いている方の助けになれば嬉しく思います。
カウンセリングは1度では終わらない
まずはここですね。基本、カウンセリングは一度二度で終わるものではなく、長い目で見て受けていくものです。
え?
一回二回じゃねえのか?
お金を払っていくものですし、カウンセラーはプロ。行けばすぐに解決するのだろう、と思ってしまいますよね。
でも冷静に考えてみると、そんな簡単に問題が解決すれば最初から悩むこともなかったでしょう。
具体的にどのくらい通わなくちゃならないんだ?
どのような心理療法をとるか、またクライエントの意欲や悩みの内容・カウンセラーとの相性などで変わってきますが、比較的早くカウンセリングが終わると言われている『心理療法』でも10~15回(一度のカウンセリングは約1時間程度が目安)そうです。
け、結構かかるんだな!
毎日はいけないだろうし、週1回と考えても数か月はかかるってことか。
もちろん、誰かに話すだけでも心が軽くなる面はあるのは否定しませんが、根本解決にまで向かうかは分かりません。
そう、根本的解決です。カウンセリングはただ受けるだけでなく、根本の解決を目指すものできす。
根本的解決って、難しすぎるだろおおおっ!
カウンセリング方法は日々研鑽されており、変化して行っていますが、今主流となっている考え方は「クライアント(相談者)が自分自身で問題を解決する力を身につける」となっています。
誰かに依存して問題を解決するのではなく、クライアントの本来ある心の強さを信じ、育む(発見する)のです。
一回二回誰かに話しただけでその力は身に付きませんよね。
で、でも一度カウンセリング受けたら同じ人のところで続けていかないといけないんだろ?
そんなことはありません。
最初のカウンセリングは特殊で、通常のものよりも時間が長かったり価格も高かったりします。そこでカウンセラーとの相性が良さそうかどうかを見極め、続けていくかの判断をすることになります。
決定権はクライアント側に有るので安心してください。
とはいえ、断るのも心苦しい……とても分かります。
なのでそういう状況を少しでも回避するために、以下のことを確認してみてください。
出来る限りの情報を収集する
なので可能な限りカウンセリングルーム(カウンセラー)の情報収集はした方が良いでしょう。カウンセラーによっては得意な方向が異なる場合がありますし、同性(異性)の方が気楽に話せる、幼いお子さんがいる場合はお子さんが安全にすごせるスペースがあるか(家族で一緒に受けられるのか)、などもあるでしょうからね。
あと価格についても予め必ずチェックしておきましょう。
基本最初の相談が一番価格が高い場合が多く、2回目以降はそれよりも価格が下がることが多いですが、逆に最初を安くされていたり、メールでのカウンセリングで初回は無料でしている、などもあります。
最初に述べた通り、カウンセリングは10回以上は継続していくものです。金銭的な負担が大きすぎないか。ここもしっかりと認識しておくといいでしょう。
それとカウンセリングの形式も確認しておきましょう!
カウンセリングルームに行くカウンセリングと、メール・電話など形式もさまざまなのでご自身に合った方法かもしっかりと確認しておいてください。
一度のカウンセリングあたりの時間も重要だと思います。
予約が必ず必要――カウンセリングの時間は決まっている
また、カウンセリングを受けるには必ず予約が必要です。最初だけでなく、何度もカウンセリングを受けていたとしても予約が必要になります。
カウンセリングにはカウンセラー側の準備も必要です。精神的な負担も多い職業ですし、他の方が来られていたり予約があるかもしれません。
その予約の人たちが終わるのを待ってもいいとしてもか?
ダメです。
予約の人たちがもしも自分たちのあとにカウンセリングを受けたがっている人がいると知ったら、どう思うでしょうか? 私だったらそわそわしてしまいます。
それにカウンセラーとしてもそのことが気になってしまうのではないでしょうか。
予約なしにカウンセリングを受けようとすると他の方に迷惑がかかる可能性があります。
で、でもよ!
予約がない空き時間だってあるだろ? その時なら
たしかにカウンセラーの時間がたまたま空いている時もあるかもしれません。
ですが一度の例外を許してしまうと、その後も何度も予約なしにカウンセリングをしないといけなくなります。
他のクライアントも「他の人、予約なしに来てるみたいだし私もそれでいいかな」と思ってしまえば、カウンセラーのスケジュールがめちゃくちゃになり、しっかりとしたカウンセリングをすることが難しくなります。
そういった理由から、時間も厳守になります。
たとえば30分遅刻してカウンセリングが始まったとしても、30分延長にはなりません。
予約していた時間内で話したりないと感じても、延長はできません。
融通が利かない、と思うかもしれませんがクライエント・カウンセラーが予約と時間を守ることで、カウンセリングの質を維持できるのです。
良いカウンセリングを受けるためにも、予約と時間の大切さは認識しておいてください。
カウンセリングとは、助言をもらうことではない
カウンセリングとは、クライエントとカウンセラーが一緒に悩みについて考え、解決していくものです。
え?
アドバイスくれたりするんじゃねえの?
私もそのように思っていたこともあります。が、一概にそうとは言えないのがカウンセリングです。
解決策をすべて誰かに頼ってしまうと依存が起きてしまい、自力で解決する力がいつまでたっても身に付きません。それは根本的な解決とは言えないでしょう。
とはいえ、どれだけカウンセラーが介入するかは実施する心理療法で異なってきます。クライエントの性格や悩みの種類、環境によって積極的にカウンセラーが関わった方が良い場合とそうでない場合があります。
どのようなカウンセリング(心理療法)を行っていくのか。どのような考えの元でカウンセリングを行っていくのかは、最初のカウンセリング(インテーク面接といいます)で説明があるかと思いますし、ホームページやSNSなどで発信されている場合も有ると思いますので、自分にあっているかどうか、見極めていく必要があります。
合わないと思って断ることになったとしても、申し訳なく思わないでくださいね。それは仕方のないことです。
とはいっても罪悪感は完全にぬぐえねーかもしれねえけどよ。
無理に合わなさそうなカウンセラーのカウンセリングを受けても、
お互いが後々苦しくなるだけだからな。
今現在の主流は来談者中心療法というのですが、来談者中心……つまりあなたの気持ちを優先してくださいね。
どうしてもはっきり断りにくいなら「ちょっと帰って考えてみてもいいですか」と告げてもいいと思います。金銭面でのことを口にしてもいいでしょう。保険ききませんからね。
そして家でもしっかり考えて、やっぱり違うなと思ったらそのあと予約を取らなければいいだけなので。
カウンセラーのプライベートを聞く&二重関係の禁止
注意しておきたいのは、カウンセラーはプライベートはプライベートの開示を禁止されている、ということです。
何言ってんだっ!
話す相手のこと、しっかり知りたいと思うのは普通だぜ!
そうですね。たしかに知りたくなっちゃいますよね。
でもカウンセリングを正しく続けていくためにも、ここは大切なポイントになります。
信頼できない人に自分のことを話すのはとても勇気がいります。
だからカウンセラーのことを知りたくなる……気持ちは私も痛いほどわかります。
でもまったく知らない相手だからこそ、話せることってたくさんありますよね。また、プライベートな関係性ではないからこそ話せることもあります。
たとえば、独身でい続けたいけど周囲は結婚しろとうるさくて、このままの自分ではダメなのだろうかと悩んでいる人がいたとします。
この場合、カウンセラーが既婚者だと知ったならば「この人は結婚している。私の言うことは理解できない」という思い込みが出るかもしれません。
もしくは逆に、結婚生活や子育てで悩んでいる方が未婚のカウンセラーに対して「この人は結婚や子育ての大変さを知らない」と思うことで話すことを諦めてしまうかもしれません。
んー、まあそういうこともあるかもしれねーけど。
でもよ、カウンセラーのことを知っているからこそ話しやすいこともあるんじゃねえか?
たしかに、そういった可能性は否定できません。
しかしカウンセリングにおいて、カウンセラーの個人的なことは必要ないのです。なぜならクライエントとカウンセラーの関係は、クライエントとカウンセラーであってそれ以上でも以下でもないからです。
知人、友人、家族、恋人のどれにも当てはまらない関係だからこそ、カウンセリングを行えますし、どれかの関係(カウンセラーとクライエントという関係に加えて)になった場合は2重関係と呼ばれ、カウンセリングでは禁止行為となります。
この2重関係はカウンセリングが終了した後でも禁止です。これは将来再び何か問題が起きてカウンセリングを受けようとした時のことを考慮してのことです。
友人や恋人になってしまえば「嫌われたくない」という心情が働き、マイナスな気持ちも素直に口にすることもできなくなるでしょう。
繰り返しになりますが、身近な人たちに言えないことも、クライエントとカウンセラーという関係だからこそ言えることがあるのです。
なにも会っていきなり深い話をしなくてはならない、ということはないのです。
何度もカウンセリングを受けていく中でカウンセラーが本当に信頼できる人か見極めていきましょう。
カウンセリングには必ず「終わり」があります。
終わりがあるからこそ意味があるのがカウンセリングです。ですが他の関係性も両者の間にあるとここがややこしく、あいまいになってしまいます。
問題を解決するためにカウンセリングを受け、解決しているのにズルズルと伸ばしては本末転倒。
なので安心して口にしたいため、カウンセラーについて質問し、断られることがあっても、それはあなたのことを嫌いだとか拒否しているだとかではなく、カウンセラーとはそういうものだと思っておいてください。
まとめ
カウンセリングは「クライアント(相談者)が自分自身で問題を解決する力を身につける」という考え方のもとで行われます。
- カウンセリングは一度二度では終わらない
- 予めカウンセラーの情報収集をして、自分に合うカウンセラーを探す
- 予約は必須。突発的にカウンセリングは受けられない(時間延長不可)
- カウンセラーはアドバイザーではなく、クライアントと一緒に問題について考えていく
- カウンセラーや提示された心理療法が合わないと思ったら断ってもいい
- カウンセラーのプライベートを聞く&二重関係は禁止
- 必ずカウンセリングの終わりが来る
自分なりに学んだことをまとめてみたつもりですが、どうでしょうか。なんとなくでも、カウンセリングについて知っていただけたでしょうか。
まあ、なんとなく?
結構意外なことも多かったな。
そして注意事項ばかり書いてしまいましたが、辛い時にカウンセリングを利用するのはオカシクありませんし、むしろそれで楽になれる可能性の方が高いので積極的に応援してます。
私も精神内科に行っていた時、カウンセラーの方と面談もしましたがとても楽になりましたし。
とはいえ、苦しんでいる時に合わないカウンセリングを受けて余計に苦しむこともないとは言い切ません。その苦しみを軽減、もしくは苦しむ可能性を低くすることが出来れば幸いです。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!
あんまり、一人で悩みすぎるなよ?
じゃあ、またな!
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