【読書レビュー】年収90万で東京ハッピーライフを読んだ感想

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Dariusz SankowskiによるPixabayからの画像
ワン親方
ワン親方

おっ? 今回は読書感想か。

って年収90万で東京暮らし? ハッピーにって無理だろ。

 まずこの本のタイトルを見て、そう思われる方は多いかもしれません。

 正直私もそうでしたし、両学長や他のチャンネルでも取り上げられているのを見ましたが、あまり心惹かれることは有りませんでした。……本作成に携わった関係者の皆さま、申し訳ございません。

 ですが読んでいらっしゃる方も多いようで、「ええいっ。そんなに良いというなら、読んでやるか! けなしてやるぜ」という勢い(いやけなしたいわけではないですが)で読んでみたので、感想を書いてみようと思います。

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【読書レビュー】年収90万で東京ハッピーライフを読んだ感想

 私は電子書籍で購入しましたが、見てくださいこの表紙。……なんともゆるいですね。

ワン親方
ワン親方

いきなり悪口かよ!

 いえ、悪口ではありません。誉め言葉です。
 このタッチのイラストは本文内にも出てきますが、それが本全体のイメージと合致し、読みやすくさせてくれています。

 私がこの本を一言で表すならば「ゆるく、気軽に読める本」でしょうか。

 今私は貯金だ、副業だ、投資だと挑戦しているわけですが、その情熱をもって読むのではなく、合間の休憩に肩から力を抜いて読むのにぴったりでした。
 がっつりしたビジネス本とかメンタル改善本とかでは決してなく、エッセイ? みたいな。

 肩に力が入り、ガンバりすぎている方や熱意がありすぎるゆえに視野が狭くなっている方におすすめしたい本です。

ワン親方
ワン親方

ふ~ん?

ちなみにどういうところがおすすめなんだ?

  • 突き抜けた考え方――普段触れたことのない人生観・楽観性
  • おしつけがましくない――こういう生き方もあるよ、という一つのサンプルの提示
  • 羨ましいような羨ましくないような生活――見知らぬ他人の信頼感

 一つずつ見ていきましょう。

突き抜けた考え方――普段触れたことのない人生観・楽観性

 読み始める前からこれは分かりますよね。まずタイトルが突き抜けています。東京で90万で生きていけるの? って。

ワン親方
ワン親方

ほんとだぜ。

東京は家賃だけでもかなりかかるはずだろ?

 まあ田舎暮らしだとお金が全くかからないかと言うと、意外と物価高かったりもしますが……それでも年に90万って、と思いますよね。
 実家暮らしの私でももう少しかかります。 

ワン親方
ワン親方

じゃあ、この著者は相当な貧乏暮らしを……。

うぅっ想像しただけでなけてくるぜ。

 と、思ってしまいそうですが、読んでいるとぜんぜんそんなことはなく、本当に表紙の通り幸せそうに楽しそうにすごしてらっしゃみたいです。

 自分にとって不要なことを捨て、必要なことをしっかりと握りしめている。しっかりと握っているのに、なぜかゆるく握っているように思える文章(誉め言葉)。

 最近ミニマリズムの考え方に興味を持っているのですが、私はいろいろと物を持ちすぎているだけで、年収90万の生活も全然できそうだなと、本を読んでいて思えました。

 そしてそんな生活も悪くない……そんな風に考えが改まりました。

おしつけがましくない――こういう生き方もあるよ、という一つのサンプルの提示

 著者はご自身のことを包み隠さずに語ってくれています。

「こうこうこういうだから、こんな風にしているし考えている」

 全員に当てはまることではないし、当てはめる必要もないし、当てはめたくもない。

 そんな風に私は読み取れました。

この本を、今より少しラクに生きるための、人生のちょっとしたカンペみたいに使ってくれたら、せっかくはみ出した甲斐があったってもんです。

年収90万で東京ハッピーライフ 「おわりに」より

 この本の意義は、すべてはそこにある気がします。

ワン親方
ワン親方

なるほどな。お前さんはそっち行くのか。

俺っちは途中まで一緒だけど、ここからはこっち行くわ。

みたいな?

 そうですね。そんな風に気楽に読み、気楽に受け止め、気楽にぜんぜん真逆へと突き進んでもいい。

 著者が歩いている道を「そんな道もあるのかぁ。でも俺はこっち行く」という感じでちらとそちらへ目を向ける。
 たとえ自分自身と交差することはなくても、その道が存在することを認識したうえで自分の道を歩く

 知ることによって開かれる道があるかもしれません。

羨ましいような羨ましくないような生活――見知らぬ他人の信頼感

 必要最低限の生活。そこから必要な生活費を計算し、それを稼ぐだけの労働をする。

 そうすれば生きていけるのは、まあ当然ですよね。でも人間というものは欲深くて、『必要最低限』のレベルがどんどんと上がってしまうもの。

 本当は必要ないのに、必要、のラインにどんどんと追加していって、本当に必要なものが見えなくなっている。

 そんな状態に陥っているのはきっと私だけではなくて、現代日本人のほとんどがそうだと思います。

 だからお金や物を持たない著者の生活を羨ましくない、と思ってしまう。けど同時に、身軽で気軽に生きている姿がうらやましい、と思ってしまう。

ワン親方
ワン親方

おいおい、めちゃくちゃ矛盾してるじゃねーか。

 たしかに。

 でもしかたありません。

 芯があるようで芯がない。未来を考えているようで、考えてない。ただ「現在(いま)」を大切にして「現在(いま)」を幸せに生きている著者は、未来のことを考えているし、芯がある。

 そんな風に私には見えてしまったので。
 きっとこの著者ならば、そんな風に私が思ったとしても「そうなんだ? そうかもね」と軽く流してくれるでしょう。

 お会いしたこともないのに、そんな信頼感が持ててしまいました。どんな感想を抱いても問題ないと信頼できる本って、中々ないと思うのです。
 互いの感想を言い合うことは有っても、「この本はこうだ!」「いいや違う! ここの意味はこうで!」と言い争う本ではない

 だからこそ私はこの本を、「しっかりとした結論を元に討論したい方」にはおすすめしません。

 ゆる~く「暇だから何か読むかぁ」「とりあえず本を読みたい」方におすすめ。何か別の勉強の片手間に読むのもいいでしょう。

 気張らずに手軽に読んで欲しいと思います。

まとめ

  • 突き抜けた考え方――普段触れたことのない人生観・楽観性
  • おしつけがましくない――こういう生き方もあるよ、という一つのサンプルの提示
  • 羨ましいような羨ましくないような生活――見知らぬ他人の信頼感

 普段あまり触れない新たな考え方に触れられ、かといって強制力があるわけではないただのサンプル。
 がっつりと討論したり考え込まないといけないわけではなく、かる~く「へえ?」「ふ~ん?」と思うだけでもいい本。

ワン親方
ワン親方

字がびっしりの本は苦手だが、

これなら俺っちにも読めそうだな!

 そうですね。読書初心者の方にもおすすめです。

 スローライフに憧れている方もそうでない方も、ゆる~く気楽に読書してみませんか?

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